Column

オフグリッド生活とは、電気の自給自足 持続可能な社会を目指して

この記事は、オフグリッド生活についての解説をしています。
・環境問題やSDGsに関心がある方
・オフグリッドが何かを簡単に知りたい方
・オフグリッド生活をしてみたいと思っている方
に向けて書いています。

この記事を書いているのは、相模湖近くでMokkeja(モッケヤ)という、小さな別荘のモデルルームを運営する設計事務所ムービング・アーキです。

 

オフグリッドとは

「グリッド」とは、電力会社の送電網の事です。オフグリッドは、電力会社の送電網に繋がっていない状態を指します。そこから、電力会社に頼らず、電力を自給自足して生活することをオフグリッド生活と言っています。

化石燃料に頼った生活からの脱却し、環境負荷を減らすために今オフグリッドが注目されています。

 

オフグリッドの事例

電力会社の送電網に繋がっていなければ全てオフグリッドと言えるのですが、太陽光発電を利用したものが主です。

送電網に繋げず、その場で発電して必要なエネルギーをまかなっている事例はたくさんあります。

 

街中や一般家庭で

例えば街中の街灯や看板の照明など、ソーラーパネルを設備の一部に設置して、使う分のエネルギーを生み出しています。

一般家庭では、屋根にソーラーパネルを設置して、家庭で使う分の電気を作り出すのが一般的です。

 

農業で:ソーラーシェアリング

また、農業でもオフグリッドの実践をしている事例があります。
さがみこベリーガーデンという、相模湖の青野原にあるブルーベリー農園です。
こちらの写真は、農地の上部空間にソーラーパネルが設置されている様子です。

ソーラーパネルを設置するためには広大な土地が必要になります。そして、その土地を確保するために山を切り開くという、自然保護と逆行したことを行う場合もあるのです。

この農園では、農業と発電で太陽の光を分け合う「ソーラーシェアリング」を行うことで、農場の空間を効果的に利用して、ソーラー発電のために山を切り開く問題をクリアしています。

さがみこベリーガーデンには*現在272kWの発電設備があり、一般家庭約80軒分の電気を生み出しています。

*2024年1月現在

 

オフグリッド生活のメリット

自然環境に良いイメージがあるオフグリッド生活。しかし、そのための設備を導入するためにはそれなりの費用がかかります。

オフグリッド生活にはどのようなメリットがあるのでしょうか。ここでは、太陽光発電を利用したオフグリッド生活のメリットについてご紹介します。

 

電気代を大きく削減できる

一つ目のメリットは、電気代を大きく削減できることです。
設置費用やメンテナンス代はかかりますが、電気代が大きく削減できます。今は電気代が高騰しているため、長い目で見ると大きな節約になる可能性があります。

また、もし電気が余った場合は、電力会社に電気を売ることもできます。収入に繋がる可能性もあるのです。

 

停電時にも電気を使える

電力会社の送電網に頼っていると、自然災害や事故が起きたとき、送電が止まってしまい、電気が使えなくなってしまうことがあります。
しかしオフグリッド生活で電気を自給自足していれば、停電しても電気を使うことができます。

例えば、2019年の台風19号のとき、青野原周辺も被害にあって一帯が停電してしまったのですが、さがみこベリーガーデンでは電気をソーラーパネルでまかなっていたので電気を利用することができました。

さらに電気を近くに住む方も使えるようにして、地域に貢献されたそうです。

 

自然環境に優しく、持続可能な社会に貢献できる

電力会社が太陽光発電によって電気をつくろうとすると、膨大な敷地が必要になり自然破壊に繋がることもあります。
しかし自宅の屋根の上にソーラーパネルを設置することで、そのデメリットがなくなります。
自分の生活で使う分を自分で発電する。
そうすることで、持続可能な社会に貢献できます。

 

オフグリッド生活のデメリット

オフグリッド生活のために太陽光発電を利用するメリットもありますが、注意しなければいけないデメリットもあります。

 

電気の供給が安定しない

ソーラーパネルを利用したオフグリッド生活の最大のデメリットは、電気の供給が安定しない事です。くもりや雨の日が続くと、必要な量を発電できなくなってしまいます。
蓄電池がありますが、フル充電しても1~2日で尽きてしまう場合がほとんどです。
大体は、蓄電池の残量が何割を切ったら、送電される電気を使うように切り替わるようになっています。

 

導入費用とメンテナンス費用が発生する

ソーラーパネルの設置には、導入費用とメンテナンス費用が発生します。
4人家族で暮らすために必要な電気の量は1日あたり約13kWh、ひと月約400kWhです。

4人家族の戸建ての場合、設置するソーラーパネルの目安は5kW以上。大体140万円程の設置費用がかかります。定期的なメンテナンス費用は、1回5万~10万(4年に1回)が相場です。
このように導入費用とメンテナンス費はかかりますが、その分電気代が下がります。

電気代は変動がありますが、経済産業省のデータによると、ひと月にかかる電気代は11,722円*でした。

*2022年7月請求分、ひと月400kWh使用するモデル世帯 東京都の場合

ソーラーパネルの各メーカーによる期待寿命は20~30年と言われていますが、それ以上稼働しているソーラーパネルがまだないだけで、実際にはそれ以上稼働できる可能性もあります。
長い目で見れば、節約になると言えるでしょう。

 

自然災害などで故障する可能性がある

もう一つ考えておかなければいけないのは、自然災害などで故障する可能性があることです。
設置するときに保証期間の長い業者に依頼をすること、自然災害補償に加入している業者を選ぶことなど対策をしましょう。

 

モッケヤからオフグリッド生活のご提案

 

ここまで、オフグリッドについてと、そのメリット・デメリットをご紹介してきました。さいごに、mokkeja(モッケヤ)から、オフグリッド生活のご提案です。

mokkeja(モッケヤ)とは


mokkeja(モッケヤ)とは、私たち設計事務所、ムービング・アーキが運営する体験型の小さな別荘のモデルルームです。

青野原に移住したい、サテライトオフィスを構えたい、二拠点生活をしてみたいと思っている方に、広さや雰囲気を体験していただくための宿泊施設です。

mokkeja(モッケヤ)のコンセプトは、忙しくいつも時間に追われあっという間に1日が終わってしまう日々に、ゆっくりと今日の1日を振り返れる時間を過ごせること。
『薪とコーヒー』をテーマとしています。

mokkeja(モッケヤ)は相模原市の地域活性化や地域のコミュニティに貢献するとともに、地球の環境問題にも積極的に取り組んでいきます。

薪ストーブ以外のものはお風呂もキッチンも全て電気で利用できる施設です。屋根に太陽光パネルを設置し、その太陽光からのエネルギーを蓄電池にためて、建物内で使う電力をまかなっています。

 

自然と共生する二拠点生活をしてみませんか

相模原市、青野原は自然豊かな場所です。
アウトドアを楽しめる空間、お風呂を楽しめる空間、音楽を楽しめる空間、ガレージを楽しめる空間が、モッケヤにはあります。

自然環境に配慮しながら、自分の人生を豊かにする一つの選択肢として、モッケヤをぜひ体験してみてください。

モッケヤ公式HP

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