小さな花と、大きな仕事

W.S.です。

足元に、小さな花が咲いているのに気がつきました。白くて控えめで、可愛らしく、それぞれに整った形をしています。
思わずしゃがみ込み、しばらく見入ってしまいました。こんなに可憐な雑草が、静かにここで咲いていることを、少し愛おしく感じました。

けれど、目線を上げると、足元一面に同じ草が点々と続いています。
さっきまで「可愛い」と思っていたはずなのに、「これは全部取らなければ」と、小さな決意が生まれました。

雑草は、ただ無秩序に生えているわけではないそうです。多くは“先駆植物”と呼ばれ、踏み固められた土に最初に根を下ろし、土をほぐし、次の植物が育つ準備を整える役割を持っています。何もない場所を、静かに耕している存在なのです。

一本の可憐な花の向こうに、広がる群れを見る。
その美しさとたくましさを感じながら、今日も一本ずつ抜いていきます。無心に手を動かす時間は、いつのまにか心を整える時間にもなっていました(ただ雑草は整う気配がありません)。

 

文・写真:W.S.
夫と共に都心と青野原の二拠点で暮らす

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